友人が家を借りている。その貸主から突然連絡があって賃料をこれだけあげてください、とのことだった。
僕は仕事で不動産の仕事をしているので、本件につき友人から「どうすればいいか?」と相談を受けた。
必要以上の値上げは僕も反対だか、今の物価上昇局面においては賃料の値上げも致しかたないところもある。
しかし、問題は「話の持っていきかた」だ。
考えない不動産屋さんに依頼したばかりに
今回の話、もともとは「貸主」が「管理している不動産業者」に依頼し、借主である友人に話をしてきた。
その不動産屋さんは、仕事と割り切りあっさりとした対応をしてきた。
借主の友人も長く借りており、気持ちよく今後も使いたいが、どうもその不動産屋さんの対応に問題があった。
結局「借主を説得できない」と考えたのだろう、不動産業者から友人に「直接貸主と話してくれ」という流れになった。
友人には、当然サイドに専門家である僕がついているので、理論武装は完璧にしたうえで、僕は「どっかで折り合いをつけれたらなぁ」という気持ちもあった。
そして、実際に貸主と友人で直接話をした。終了後、すぐに僕に連絡がきた。
伝わり方が違う
これまでも不動産屋さんを介し、やりとりしてきたが今回初めて直接話をしたらしい。
すると、家賃をあげてほしいという話はあったものの、それまでいきさつのなかで貸主が伝えたかったことが、不動産屋さんが話を組みとれておらず、ねじ曲がって伝わっていたこと多くあったようだ。
結果、直接話したところで風通しはよくなり、スムーズに話は進んだと思う。
しかし、そのスムーズにことを運んだポイントは、友人の自他共楽の精神があった。
杓子定規にいけば、こうですが
賃料について、貸主の話を聞いたうえで納得した、ただしこちらも交換条件ではないが、満額回答をしなかった。
結果、いわゆる「間をとって」の話になったが、目先の賃料という部分では上げることになったが、僕から見れば今回の交渉は大成功とおもっている。
それは、友人が自分のことだけを考えなかったからだ。
お互いええようにしましょうよ、という根っこの精神があったこと、結果それがいい結果につながったと思う。
そんな友人は少林寺拳法の道院長でもある、さすがである。
自他共楽、他人の事も自分の事の様に考えて、共に支え合い共に生きていく。これを目の当たりにしました。