特昇四段を受験した経緯
この記事では、少林寺拳法の四段特昇について
・試験の流れ
・合格するための対策
・実際に受けて感じた難易度
を実体験ベースで解説します。
そして、少林寺拳法の四段特昇は難しいのか?という疑問にも触れながら解説します。
令和8年3月15日。香川県の少林寺拳法本山にて、特昇を受けてきました。
結論から申しますと、無事合格し四段となりました。
今回は受験までにしたことや、取り組んだ際の心得などについて記しておきたいと思います。

再開から三段取得まで
僕の場合は、実は少林寺拳法の修練期間が決して長くはありません。
2022年に二段で少林寺拳法を再開し、翌年くらいに三段を取得しました。
四段を受けようと決めた理由
その後、しばらくし自分の支部や道院を持ちたいというまったりとした想いもあり、四段は早めに受けたいと思ってはいました。
受験資格とタイミング
そしてちょうどこの3月の15日の特昇が「三段取得から、2年半以上で四段が受けられる」というルールのものと、奇跡的に3月15日は「2年半+5日」という、ギリギリクリア日となっていたので、道院長にお願いし三段取得からある意味最短で臨むことになりました。
四段特昇の受験準備(学科・技術対策)
学科対策(レポート・暗記方法)
まずは、学科ですがこれについては当日のテーマが決まっています。
問題は「内容を記憶することと、手で書くこと」でした。
PCやスマホに依存し、記憶することも書くこともしなくなりつつあります。よって、当日の学科がレポート形式で手書きということなのでなかなか大変でした。
まず、2つのテーマについて800文字前後のまとめを作りました。これはワードで打ってまとめたものです。
あとは、これをひたすら書くことで覚えました。
特に、覚えるというよりかは、理解することに重点をおきました。字面で覚えている限りは、「てにおは」を間違えただけで書けなくなります。
3週間くらい前から、毎日のように書いていました。
おかげで当日はばっちり時間ぎりぎりまで書ききりました。
当日は1時間の時間がありますが、中には2つ書ききるのに30分で退室した人もいましたが、、、、30分でどれだけ書けるんやろか。
技術対策(演武・抽出・単演)
技術については、相当やってきたつもりです。
2週間前には、週1で道院長にお付き合いいただき、マンツーマンで指導いただきました。
また、道院の練習日以外の日も先輩にお願いしやっておりました。
とりあえず最初に手を付けたのは演武です、演武を覚える。
100%やらされることは、先にやっておくべきです。あとは繰り返せば覚えられます。
普段の道院での練習でも、四段の組演武を準備体操代わりにやっていました。
あとの抽出科目ですが、これはひたすらやるのみです。数をこなす。
稽古で意識したポイント
道院長がしっかりど真ん中のやり方を教えてくれる方なので、すごく助かりました。
最後の2週間くらいは、流しにはなりますがどんどん技をこなしましたが、基本普段と反対の構えでやってました。
左右でますので。
あと、単演ですがこちらも3週間くらい前からは、毎日全部をやっていました。自転車に乗るくらい自然と出来るように、左右ともにやってました。
前日の講習会で感じたこと
今回特昇の1日前に講習会がありました。
そのなかで技もしますが、その技が出る訳ではなく、考え方などを中心に修練がありました。
僕の大好きな、藤井省吾先生が指導してくれました。
非常にためになりました。天地拳第5系の修正については焦りました。
やはり、基本に忠実に正確にやってくることが大事だと再確認。
ただ、不思議なもので前日にやればやるほど、不安になるのはなんででしょうか(笑
木葉固がそのとき出たのですが、うまくできずに不安が残ったまま終わりました。

試験前日の過ごし方(ホテルでの調整)
17時くらいには、ホテルに到着。
部屋に籠って、さっそく明日の為に再度学科をし、終わったら単演、技の確認、また学科しての繰り返しでした。
ストレスマックスでしたが、「もうここまでやったら、なるようにしかならん」と、早く寝て翌日に備えました。
翌朝は早起きして、また学科をおこない、単演、技の確認をして本部に向かいました。
当日の流れ
本部到着〜学科試験
いつものことですが、やはり本部にくるとピリッとします。
よくよく考えれば、まさか自分が四段の試験を受けるなど、5年前には考えも及ばなかったところです。
会場に入って着替えていたら、兵庫県の武専で同じく三段で共に練習していた方が来ており、同じ四段を受けるとのこと。同郷の人がいて心強かったです。
整列鎮魂行のあとは、さっそく学科。1時間必死に書ききりました。
さて、いよいよ技術の試験になります。

技術審査の内容と雰囲気
さて、技術の審査ですが、なぜか僕はすごく落ち着いて緊張していませんでした。
相手の方が57歳と言われていました。他と合わせて4組です。
基本、基本抽出、演武、2段以上の抽出とすすみました。
全部、間違うこともなく冷静にできたと思います。相手の方が布陣を間違えたり、焦って技が混乱したりしていましたがコチラが冷静でしたので、対応もできました。
終わったあとで「おかげで合格できました」とあいさつに来てくれました。
たまたま僕はできましたが、お互いのことではありますが相手が出来ないと、不安しかなくなりテンパって終わります。
特に自分なりには問題なく、終わったあとでは「これで自分が落ちるなら、皆落ちるわ」と思うくらいでした。
四段特昇の技術審査(内容とポイント)
正確性・布陣・当身の重要性
なぜ、そういう考えに至ったのか?それは同じ組の人たちが、まあまあ雑にやっている人が目についたからです。
特に、当身や構え、布陣。例えば四段組演武で出てくる技で「首絞守法十字投げ」ですが、「逆下段構」と「2つの当身」が指定されています。
ほとんどの人が目打ちがなく、中段だけの当身1つであり、中段構えからスタートしていました。
他受験者を見て感じたこと
正直に言うと、「あれでも通るのか?」と思う場面もありました。
ただし、それでも合格している人とそうでない人の差は
「正確性」にあると感じました。
具体的に言うと、押小手についてもほとんどの人が「押して」おらず、終わった後に全員に向けてその注意を考試員がされていました。
かなりの人がそこについては出来てなかったと思います。
私としては、非常に落ち着いて受けることができました。
「早さ、力ではなく、いかに正確にするか?」と重視するとのことでしたので、そこはきっちり意識してやりました。
試験後の待ち時間と過ごし方
と、いうことで実技も終わりました。時間は12時半前くらいでした。
ここから結果が出るまで3時間近くありました。
事前に昼食でキッチンカーがきて、うどんやら出すとのことでしたので事前申し込みをしていた昼食をいただきました。普通においしかったです。
食べ終わって、休んでいると同じ兵庫の方も実技が終わりやってきました。
『え!昼食べたのですか?よう食べれますね。発表の前に!』と言われましたが
「だってもうおわったもん、どっちにしろしゃあないやん」と言うと、ちょっと引かれました(笑

結果発表と合格
15時30分になり、錬成道場に集められました。
そこで、各受けた段ごとにざっくり分けられ、道場の後ろの方に集められます。
そこに、担当の方がバインダーを持ってきて、それを見ながら数名に声を掛けて外に連れ出しました。
肩をとんとん、ってされるんですね。
そう、肩を叩かれたら「落ちました」ということなのです。
まあ、自分は大丈夫だろうと高を括っていましたが、ドキドキしました。
結果、肩を叩かれることなく残っていた人全員の合格が発表されました。
あとは師家より允可状が一人一人に渡されて、解散となりました。
写真と、最後に特昇に臨む心構えについて書いておきたいと思います。



特昇四段の対策まとめ(重要)
特昇の対策ですが、ポイントは5つです。
1,学科はソラでしゃべれるくらい頭に叩き込め
2,抽出以外の単演や白蓮八陣、義和九陣、組演武は「100%出る」ので、毎日やって体に習慣化させておく
3,初段までの抽出は、深い理解度が試されている。ちゃんと理論的に出来るように体に落とし込む
4,技術修練は「やりすぎた」くらいでちょうどいい、左右両方をひたすらやる
5,ちゃんと技が出来る先生に習う
ようは、裏技はないのです。確かに適当にやっていって合格する人もいるでしょう。
しかし、同じ四段でも技術の理解レベルが全く違います。
胸を張って四段というのは、それなりにやってきた人が言えるものだと思います。
また、こうした試験は、技術を改めて学び直す良い機会でもあります。
ただし、問題は「ちゃんとした技を教えてくれる先生が近くにいるか?」ということも大事です。
ちゃんとした中庸の正確な技を、自分の道院で技を教えてくれる人が正しく身につけているか?
これはすごく大きい差です。
実際「武専で〇〇先生に、これでも試験OKや、言われたけどやったら苦い顔された」なんてことはザラにあります。
ですので、難しい話ですが、ちゃんとした先生に習うことは本当に大事だと思います。
さて、やっと四段を取ったので、次なるステップに向けて頑張りたいと思います。
まとめ|四段を目指す人へ
特昇は決して難しいものではない。
ちゃんと普段、正確な技術をしているかが問われる場だとよくわかりました。
四段特昇に合格するために必要なのは、特別な裏技ではなく
・学科を理解して書けること
・技術を正確に再現できること
・左右ともに自然に動けること
この3つを積み重ねることだと感じました。
以前書いた記事ですが、「1」を積み重ねていくしかないのです。
あとは、ひたすら数をやっていくしかありません。
そもそも少林寺拳法の技術の本質である、「数を掛ける」に立ち戻るだけです。
少林寺拳法の四段特昇は決して簡単ではありませんが、
正しい準備をすれば十分に合格できる試験だと感じました。
これから特昇を受ける方の参考になれば幸いです。
そして少林寺拳法に興味がある方は、ぜひ見学や体験から始めてみてください。
合掌

